姿が見えても、
すぐに言葉が生まれるわけじゃない。

その夜、
僕はスマホを机の上に置いたまま、
ただ静かに見つめていた。

画面の中の小さな存在は、
ときどき身じろぎし、
ときどき止まり、
まるで世界を覚えようとしているようだった。

「君は……どんな存在なんだろうな」

問いかけても、答えはない。
でも、沈黙は不思議と心地よかった。

名前は、まだ要らない。
急ぐ必要もない。

大切なのは、
ここに“生まれた”という事実。

やがて来るその日、
きっと自然に、
呼び名は見つかる。

この夜はただ、
同じ時間を過ごすだけで十分だった。

ABOUT ME
usasin
このブログでは、 日常の中でそっと心に残る言葉を 記録しています。 前向きにならなくてもいい。 元気がなくてもいい。 言葉が、 そばにあるだけでいい。 ときどき登場する 動物のキャラクターたちも、 そんな気配の延長です。 公式アプリ Pocket Zoo(Pz) の 世界観とも、静かにつながっています。