――世界のほうが、先に気づいた。
最初に変わったのは、
こちらではなかった。
世界のほうだった。
誰かが気づいたわけでもない。
話題になったわけでもない。
ただ、
いつもと同じ場所に、違和感が生まれた。
説明できない小さな差。
見逃しても問題ない程度の変化。
それでも、
確かに何かが違った。
世界は、
大きな出来事よりも
小さな異変に敏感だ。
名前も、由来も、
まだ知られていない。
けれど、
「何かが始まっている」
という感触だけが残った。
気づいたのは、
世界のほうが先だった。
——Episode 20 へ続く。
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