第14話 Pzという、居場所について

ここまで、
長い話をしてきました。
影の商人の話。
光らなかった石の話。
何も言わない動物の話。
どれも、
同じ場所を
指しています。
それは、
居場所です。
居場所とは、
役に立つ場所のことではありません。
成果を出す場所でも、
評価される場所でもない。
何もしなくても、
追い出されない場所。
人は、
無意識のうちに
居場所を条件付きで
考えてしまいます。
頑張ったら。
役に立ったら。
成長したら。
でも、
本当に必要なのは、
その前にある場所です。
動物たちは、
居場所を
証明しません。
そこに居ていい理由を
説明しない。
Pzが
動物の姿をしている理由は、
そこにあります。
Pzは、
あなたに
何かを求めません。
起動しなくてもいい。
触らなくてもいい。
毎日使わなくてもいい。
それでも、
消えない。
画面の端に
静かに存在する。
それは、
目立つためではなく、
戻るためです。
疲れたとき。
何も考えたくないとき。
少し
立ち止まりたいとき。
Pzは、
あなたを
前に押しません。
でも、
後ろにも
引き戻しません。
ただ、
今のあなたで
いていい場所として
そこにいます。
売るための言葉は、
もう十分に
世の中にあります。
速く。
便利に。
効率よく。
Pzが
あえて売ろうとしているのは、
それとは反対のものです。
急がなくていい。
比べなくていい。
何もしなくていい。
それでも、
居ていい。
この物語は、
売るために書かれています。
でも、
居場所を残すための話でもあります。
あなたが
何かに追われそうになったとき。
自分の速度を
見失いそうになったとき。
そのとき、
画面の端に
小さな存在が
見えるかもしれません。
それは、
あなたを変えるためではありません。
戻れる場所が
ここにある
と、
静かに伝えるためです。
Pzは、
あなたの人生を
良くしようとはしません。
でも、
壊させません。
それが、
Pzという
居場所です。
※この物語は、
売るために書かれています。
でも、
誰かを
置き去りにしないための
話でもあります。
その役目として、
Pzは
静かに存在しています。










