ペリの猫日記

【 ペリの猫日記 】: 第8話「夜のしずくと、私のしきたり」

 

夜になると、家の空気が少しだけ変わる。
人間たちが一日を終えて、バタバタしてた足音も静かになる。
そんなときが、私ペリの本領発揮の時間。

まずは、廊下をカツカツとゆっくり歩く。
みんなが寝る前に、もう一度だけニャルソック。
玄関、窓辺、カーテンの裏。すべてチェック。
今日も異常なし。安心して寝てよし。

そのあとは、家族の様子を確認。
かあちゃんは布団を整えてるし、とおちゃんはテレビ見ながらウトウトしてる。
ふふふ、油断してる。こういうとき、膝にちょっとだけ乗って甘えると、
みんなメロメロになるのよ。

でもずっと甘えてるわけじゃない。
気が済んだらスッと降りて、こたつの中やソファの隅に移動。
「え、さっきまでいたのに?」って顔されるのが、またたまらない。

夜中は静か。とても好き。
月の光が差し込む窓辺に座って、ぼーっと外を眺める時間。
ときどき虫の音。風の音。
なぜだか、その音たちと心が通じる気がするの。

でもね、最後のこだわりがあるの。
かあちゃんが寝る布団には、毎晩そっと入り込むの。
ちょっとだけ、くっついて寝るの。
それだけで安心するのよ。不思議でしょ?

私の夜は、ひとりで気ままに、でもどこかでちゃんとつながっていたい。
そんなツンデレな夜の習慣。
おやすみなさい。また明日もいい夢を。

 

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perispapa
本業 = 派遣社員:時給 1000 円、 残業なし・賞与なし・退職金なし 、 第二の人生は、 遊んで暮らす計画をしています。 分散投資 = はじめました。
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