折角、手にした大金を失ってしまうケースが多いのは、
様々な要因が複雑に絡み合った結果だと考えられます。
1.金融リテラシーの低さ
●日本では、学校教育において金融に関する教育が十分に行われていないと
いう指摘があります。そのため、多くの人が投資や資産運用に関する知識や
経験がなく、適切な判断を下すことが難しい状況にあります。
●金融商品に関する情報も、欧米諸国と比べて限定的だと言われています。
投資信託や株式など、様々な金融商品について十分な情報を得ることができ
なければ、適切な商品を選ぶことはできません。
2.ギャンブル的な思考
●一攫千金を狙ったような、ギャンブル的な思考で投資に手を出す人は少な
くないようです。しかし、投資には必ずリスクが伴います。高金利や高配当
を謳う商品には、それだけリスクが高いということも理解する必要がありま
す。
●投資は長期的な視点で取り組むことが重要です。短期的な利益に惑わされ
ず、じっくりと腰を据えて取り組むことで、資産が着実に増やすことができ
るのです。
3.周囲の影響を受けやすい
●周囲の人が儲けている話を聞いて、自分も投資を始めたという人もいるで
しょう。しかし、人の話は鵜呑みにせず、必ず自分で情報収集をし、検討す
ることが大切です。
●投資は自己責任です。他人のせいにせず、自分が納得して投資判断をする
ことが重要です。
4.騙されやすい
●金融に関する知識や経験が少ない人は、悪徳業者に騙されてしまうリスク
が高くなります。巧みに甘い言葉を囁かれ、高額な商品を購入させられたり、
詐欺被害に遭ったりするケースも少なくありません。
●投資に関する話は、必ず複数の情報源から確認するようにしましょう。ま
た、少しでも怪しいと感じたら、すぐに契約を止める勇気を持つことも大切
です。
5.適切な相談相手がいない
●投資について相談できる相手がいないという人も多いようです。家族や友
人に相談しても、適切なアドバイスが得られない場合もあります。
●ファイナンシャルプランナー( FP )のような、専門家に相談するのも良い
でしょう。FPは、個人の状況に合わせて、最適な資産運用プランを提案してく
れます。
6.日本の社会文化的背景
●日本では、『 お金の話は下品 』という考え方が根強く残っています。
そのため、お金に関する知識や経験を積極的に学ぶことに抵抗を感じる人が
多いようです。
●また、『 みんなで同じ 』 という同調圧力が強い社会でもあるため、周囲
の人と同じような金融商品を購入する人が多くなります。しかし、投資は、
個人のリスク許容度や資産状況に合わせて行うべきものです。
7.少子高齢化・経済低迷
●日本の少子高齢化と経済低迷は、国民の生活に大きな影響を与えています。
将来への不安から、貯蓄志向が強くなり、投資に積極的な人が少ないという
状況も考えられます。
●しかし、老後の生活生活資金を確保するためには、ある程度の資産運用は
必要不可欠です。将来への備えとして、自分に合った方法で資産形成に取り
組むことが重要です。
これらの要因が複合的に作用し、日本人が折角、手にした大金を失ってしまう
ケースが多いのだと思われます。
お金を賢く運用するためには、金融に関する知識を身に付け、冷静な判断を
下すことが重要です。また、周囲の情報を鵜呑みにせず、自分でしっかりと
情報収集をすることも大切です。
もし、投資について相談したい場合は、ファイナンシャルプランナーなどの
専門家に相談することもおすすめしますが、どの業界にも良い人悪いがいます
ので注意は必要です。